ブラックジャックは一瞬でできた。そこから見えたAIプログラミングの学び

AI

いつもありがとうございます。
こどもプログラミング教室 すまいる・キッズのとどちゃんです。

昨日は、2日間で実施したAIプログラミング講座の2回目でした。

今回の講座で大切にしたかったのは、ただAIにゲームを作ってもらうことではありません。

子どもたちに、AIリテラシーを学んでもらうこと。
そして、AIと上手に付き合いながら、自分の考えを少しずつ形にしていくこと。

そんな体験を、ゲームづくりを通してしてほしいと思っていました。

参加してくれたのは3人。
人数だけを見ると少人数ですが、その中で起きていたことは、とても濃いものでした。

今日はその中から、Tくんのお話を書いてみますね。

ブラックジャックは一瞬でできた

Tくんは、最初なかなかアイデアが出ませんでした。

「どんなゲームを作ろうか」

いろいろ考えた末に出てきたのが、トランプの「ブラックジャック」でした。

ブラックジャックと聞くと、多くの人がすぐにルールを思い浮かべることができます。

ゲームとしての形が、すでに世の中にあります。
これはAIにとっても同じです。

「p5.jsでブラックジャックのゲームを作ってください」

それだけで、AIはかなり正確に完成形をイメージできます。

実際、1回のやりとりで、ほぼそのまま遊べるブラックジャックのゲームができあがりました。

AIの力としては、もちろんすごいです。

でも、私はその画面を見て、心の中でこう思いました。

「残念、これでは大切な学びがなくなってしまう!!」

一瞬で完成してしまったからこそ、子ども自身が考えたり、迷ったり、AIに伝え直したりする余白が少なくなってしまったのです。

共通語を使うと、思いは一気に伝わる

これは、とても大きな学びでした。

Tくんも、自分で作ったブラックジャックを少し遊んで、
「ちゃんと動いているな」
と確認すると、そこでいったん目的を達成したような満足感を見せていました。

そこで、私はこんな話をしました。

「ブラックジャックっていう言葉だけで、世界中のかなり多くの人が、どんなゲームか分かるよね。AIも同じで、ブラックジャックという共通の言葉を使うと、一気に形にできてしまう。

みんなが理解できる言葉を使うことで、思いは一気に伝わる。
これは、いい発見だったね!」

本気で何かを作りたいとき、AIに伝わりやすい言葉を使うことはとても大切です。

世の中にある共通語を使えば、AIはかなり早く形にしてくれます。

ただ、今回はもうひとつ経験してほしかったことがありました。

本当は、作品を育てるやりとりをしてほしかった

実は1日目の最後に、子どもたちには軽くこんなお題を出していました。

「こんなゲーム、まだ見たことないな」って思えるような、新しいゲームにしてみようか。

どこかで見たことのあるゲームなら、AIはかなり上手に作ってくれます。

でも、自分だけのオリジナリティを入れたゲームを作ろうと思うと、そんなに簡単にはいきません。

出てきたものを見て、
「こんなふうにしたいな。ちょっと違うな。今度はこういう動きを足したいな」
と、自分が感じたことをそのままAIに伝えていく。

そうやって、少しずつ作品として育てていく。

本当は、そういう体験をしてほしかったのです。

AIで一発でできた。
それはそれですごいことです。

でも、そこで終わるのではなく、自分の思いを伝えながら、頭の中にあるものを少しずつ形にしていく。

その過程の中に、AIプログラミングの面白さがあり、コミュニケーションの深さもあるのかなと思いました。

早くできることと、深く学ぶことは少し違う

ブラックジャックが一瞬でできたことは、AIのすごさを感じる出来事でした。

でも同時に、完成が早すぎると、試行錯誤する時間が少なくなることも見えました。

早く完成することは、悪いことではありません。

AIを使うことで、これまでなら形にするだけで時間がかかっていたものを、一気に動くところまで持っていけます。

ただ、子どもの学びとして見るときには、完成までの速さだけでは測れない大切な時間があります。

思った通りに動かない画面を前にして、少し手が止まる。
もう一度画面を見直して、AIにどう伝え直すかを考える。

すぐに答えが出るとは限りません。

でも、その少し立ち止まる時間の中で、子どもたちは自分の考えを言葉にしていきます。

そして、作品がだんだん「AIが作ったもの」から「自分が育てたもの」に変わっていきます。

今回のブラックジャックの場面から、AIプログラミングの便利さと難しさの両方が見えたように思います。

AIの便利さを知る。
でも、AIの答えをそのまま受け取るだけで終わらない。
自分の思いを伝えながら、作品を育てていく。

そんな学びを、これからも大切にしていきたいと思っています。

このやりとりを、隣で聞いていた別のお子さんがいました。
何かピンとくるものがあったのでしょうか。そこから「共通語」と「自分だけのアイデア」を組み合わせた、また別の作品づくりが始まりました。

そのお話は、次回に書いてみたいと思います。

6月にもAIプログラミング講座を開催します

今回と同じAIプログラミング講座を、6月にも2日間で開催します。

AIを使ったゲームづくりを体験してみたいお子さん、AIとの付き合い方を安心できる環境で学ばせたい保護者さんに向けた入口の講座です。

夏休みには、さらに深く取り組む4日間講座も予定しています。

6月講座にご興味のある方は、教室までお気軽にお問い合わせください。

とどちゃん(西尾茂和)の写真

その子の持つ得意を見つけ、磨き、伸ばす、安心して学べる教室

西尾茂和(とどちゃん)

こどもプログラミング教室 すまいる・キッズ 代表・メインインストラクター

  • 日本褒め言葉カード協会 藤井寺支部長
  • 褒め言葉トランプマスターインストラクター
  • IT業界20年以上

教室の方針 「いいところを見つけて、ほめて伸ばす」 小さな「できた!」を積み重ねて、自信と自立につなげます。

高校時代にプログラミングの面白さに出会い、大学卒業後はシステム開発やソフトウェア分野など、IT業界で20年以上の経験を重ねてきました。 技術スタッフとして顧客向けプレゼンテーションを年間100回以上担当し、「難しいことを、わかりやすく伝える力」を磨いてきました。

2012年にパソコン教室 スマイル・カフェを開業し、2015年にこどもプログラミング教室 すまいる・キッズをスタート。 こども向けプログラミング教育がまだ一般的でなかった頃から取り組み、これまでに累計約200名のお子さんの学びと成長に関わってきました。

子どものころのぼく自身は、とても繊細で、叱られている声を聞くだけでもドキドキしてしまうタイプでした。
だからこそ今は、安心できる関わりの中でこそ、人は力を発揮できると信じています。
教室では、褒める・認める・寄り添うことを大切にしながら、子どもたちが 「できた!」「もっとやりたい!」を重ねられる場づくりを続けています。

※「うちの子に合うかな?」「自信があまりないけど大丈夫かな?」という方も大歓迎です。 まずは体験で、教室の雰囲気を見に来てください。

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