子どもも学ぶバイブコーディング(その2)
こんにちは。
藤井寺、羽曳野、柏原の年長から学べる、こどもプログラミング教室 すまいる・キッズのとどちゃんです。(西尾)
前回は、「バイブコーディング」という言葉と、その中身について書きました。
①バイブコーディングとは何か
バイブコーディングとは、AIと会話をしながらプログラムを作っていく方法です。
最初に、
「こんな感じのゲームを作りたいんだ」
とAIに伝えて、そこから少しずつ細かいところに落とし込んでいきます。
ゲームの大きな枠が伝わったら、次はキャラクターのこと。
どんなキャラクターがいて、どう動かしたいのか。
ここはもう少し速くしたい。
ここで点滅しながらボスキャラが降りてくるようにしたい。
そんなふうにお願いしながら、少しずつ作り進めていく感じです。
でも、やっぱり最初から思った通りにはいきません。
「あれ、なんか思ってたのと違うな」
「おかしいぞ」
「ここはこんなふうに変えたら、もっとおもしろくなるかも」
「エラーが出たけど、どうやって直そう」
そんなふうにAIと会話を重ねながら、作ったコードを育てていく。
それが、バイブコーディングの大事なところだと思っています。
ここまでは前回の復習ですね。
AIの進化と、判断する力
最近、ReHacQというYouTube番組で、最新AIモデル「Mythos(ミトス/ミュトス)」と、サイバーセキュリティの未来について語られている回を見ました。
出演されていたのは、AIエンジニア・起業家としても知られ、現在はチームみらいの党首としても活動されている安野貴博さん、AI研究者の今井翔太さん、そしてAI政策にも関わっておられる塩崎彰久議員など、それぞれ違う立場からAIの現在地を見ている方々でした。
本当に中身の濃い内容で、すごく勉強になりました。
動画全体としては、AIの脅威をただ怖がるというよりも、AIの能力がここまで進んでいる現状を受け止めて、どうやって社会の中に位置づけていくのか、どう備えて、どう使っていくのか、という話だったように感じました。
その中で、特に私が印象に残ったのは、プログラミングの知識についてのお話です。
少し前までは、
「AIがコードを書くようになったら、プログラマーはいらなくなるんじゃないか」
という空気もありました。
でも、ここに来て、AIがコードを自動的に作る力が格段に上がっているからこそ、その内容が本当にそれでいいのか、逆に人にとって危険なものになっていないのかを確認する力が大切になってきている、という話がありました。
AIが出してきたものに対して、
「これで本当にいいのかな?」「ここは修正してほしいなぁ」「これはちょっとよくないんじゃない?」
と、ちゃんと判断して、最終的にOKを出す。
そこに、人間としての関わり方が必要になってきているのだと思います。
もちろん、これは現時点での話です。
AIの世界はどんどん変わっていくので、また状況は変わるかもしれません。
でも今のところ、プログラムを理解できる人、AIが出してきたものを見て判断できる人の役割は、むしろ大切になっているのではないかなと感じました。
AIに任せるだけでは、思った通りにはならない
子どもたちの作品づくりでも、これは同じです。
AIに「ゲームを作って」とお願いすれば、何かしらのプログラミングコードを間違いなく返してきます。
むしろそれが厄介だったりします。
なぜか?
足りない部分や細かい部分を、AIが自分なりに考えて埋めてくれるのです。
それは便利でもあるのですが、同時に「なんかイメージと違うな」ということも起こります。
キャラクターの動きが思っていたのと違う。
敵の出方がちょっと変。
点数の増え方が思った通りじゃない。
ゲームオーバーのタイミングが違う。
そもそもエラーが出て動かない。などなど
そんなことは、きっとたくさん起こります。
でも、ここからが本当のプログラミングの学びなのだと思います。
ゲームのアイデアを考える。
AIにお願いをする。
できたものを動かしてみる。
原因を考えて、また改造を伝える。
こんな、PDCA(Plan → Do → Check → Action)を何度も回して完成につなげるのです。
この繰り返しは、これまでのプログラミングでも大切でした。
そしてAI時代になっても、むしろここがもっと大切になっていくように感じています。
AIにお願いする力は、コミュニケーションの力でもある
今回考えているバイブコーディングの講座では、AIにコーディングを助けてもらいますが、でも、それだけではないのですね。
AIとの関わり方や、AIを使ううえでのリテラシー、つまり正しく使うための考え方にも触れてほしいと思っています。
AIは、こちらが投げかける言葉によって、出してくる答えや動きが変わります。
頭の中で思い描いていることを、先にも触れましたが、そのまま完璧にくみ取ってくれるわけではありません。
「ゲームを作って」とだけ伝えたときに、どんなものが出てくるのかは、できあがってみないとわかりません。
斬新なアイデアを実現しようと思うと、前提を伝えて、かなり細かく指示を繰り返さないと実現できません。
これは、人とのコミュニケーションにも似ていると思います。
たとえば、プログラマーさんや大工さんに、
「こんな感じに作ってください」
とだけ伝えても、相手の受け取り方がこちらの思った通りになるとは限りません。
「ここはこう思っていたんです」
「この動きはもう少しゆっくりがいいです」
「ここは使う人が見やすいようにしたいです」
「これはちょっと違うけど、このアイデアはおもしろいですね」
そんなふうに、何度もやり取りしながら近づけていく必要があります。
斬新なアイデアであれば相手も理解しづらく、普通のもの。無難なものによっていきます。
ただ、いいことにAIは嫌な顔をしません。
怒りません、あきれません、これ見よがしなため息もつきません。
めちゃいいやつです。だから、何度うまく伝わらなくても、何度失敗しても、繰り返せばいいのです。
その中でAIへの伝え方も学びます。
違うところは違うと伝えるし、おもしろいところは、もっと広げてみる。
ある意味では、AIを相手にしたコミュニケーションの練習でもあると思うのです。
コンテストでもAI活用が始まっています
こうした流れは、教室の中だけの話ではありません。
今年の夏のプログラミングコンテストでも、AIの活用が公式に解禁されることになりました。
作品をゼロから作らなくても参加しやすい「アレンジ部門」が新設されたり、Roblox社の協力が決まったり、子どもたちに人気のYouTuberさんとのコラボも予定されていたりと、かなり盛り上がりそうな内容になっています。
そして、その中で私が特に大きいと感じたのが、AI活用が公式に認められたことです。
プログラミングだけでなく、画像や音楽などの制作にもAIを使えるようになり、AIを使ったかどうかに関わらず、作品として評価される形になるようです。
これは、かなり大きな変化だと思います。
この夏のプログラミングコンテストについては、あらためて詳しくご案内します。
すまいる・キッズで大切にしたいこと
すまいる・キッズでは、これまでも、子どもたちが自分で考え、試し、直していくことを大切にしてきました。
ロボットプログラミングでも、Scratchでも、Robloxでも、JavaScriptでも、Pythonでも、うまくいかないことはたくさんあります。
ロボットが思った方向に進まない。
Scratchのキャラクターが変な動きをする。
Robloxで関数を作ったのに、なぜか動かない。
Pythonでインデントがずれてエラーになる。
そのたびに、子どもたちは
「なんでやろ?」
「ここかな?」
「もう一回やってみる」
と考えてきました。
ときには、うーん……と悩みながら止まっていることもあります。
でも、しばらく考えて、「はっ!」とひらめきます。
そして、そこからニコニコしながら直し始めることがあります。
そして、動いた瞬間に、
「やったー!」という顔を見せてくれる。
この瞬間が、私はとても好きです。AI時代になっても、この部分は変わらないと思っています。
むしろ、AIがあるからこそ、
「何を聞くか」「どう直すか」「本当にこれでよいのか」
を考える力が、ますます大切になっていくはずです。
5月に先行プレ講座を準備しています
現在、すまいる・キッズでは、
バイブコーディングで学ぶAIプログラミング講座を準備中です。
まずは5月に、会員さま向けの先行プレ講座として、ChatGPTとp5.jsを使ったミニゲームづくりに挑戦する予定です。
AIに丸投げするのではなく、自分の作りたいものを言葉にし、AIとやり取りしながら、試して、直して、自分なりの作品にしていく講座です。
子どもたちがAIを使ううえでの安全面や、年齢に応じた関わり方にも配慮しながら、安心して学べる形を考えています。
内容については、次のブログで紹介しています。
③バイブコーディングで、ミニゲームを作ってみよう
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