いつもありがとうございます。
こどもプログラミング教室 すまいる・キッズのとどちゃんです。
先日の日曜日に開催したAIプログラミング講座の様子です、今日は2回目ですね。
Iくんの取り組みの話です。
前回は、ブラックジャックという「多くの人が知っている共通語」を使うと、AIが一撃で完成形を作ってくれる、というお話を書きました。
2回目の今日は、そのやりとりを聞いていたIくんのお話です。
Iくんは、共通語をそのまま使うのではなく、自分のアイデアを足して、少しずつ「自分だけの作品」に育てていってくれました。
「とどちゃん、新しいの作ってもいい?」
前回の記事で書いたブラックジャックのやりとりを、隣の席で聞いていたのがIくんでした。
Iくんは最初、○×ゲームを作ろうとしていました。
ところが、ブラックジャックの話を聞いて、何か思いついたのでしょうか。
しばらくすると、
「とどちゃん、新しいの作ってもいい?」と言ってくれました。
そこからIくんが使ったのが、「将棋風のゲーム」という言葉でした。
将棋は、盤面があり、コマがあり、それぞれのコマに動き方がある、そんな多くの人が、ある程度イメージを共有しているゲームです。
だからAIにも伝わりやすい。
でも、Iくんが作ろうとしたのは、普通の将棋ではありませんでした。
「風」という言葉に、命を吹き込んでいく
Iくんが使った言葉は、ただの「将棋」ではありませんでした。
「将棋風のゲーム」
この「風」という一文字が、とてもいい言葉のチョイスだったと思います。
将棋そのものを作るのではなく、将棋らしさを借りながら、自分の新しいアイデアを足していく。
ここからIくんは、その「風」という言葉に命を吹き込んでいます。
将棋のルールをそのまま生かすところと自分のオリジナルとしてとりいれた動きや仕組み。
それを、AIに少しずつ伝えていきました。
たとえば、9マス×9マスの将棋盤の上で動くゲームにする。
ここは、将棋という共通語をそのまま使うよと宣言した部分です。
一方で、コマの種類はかなり少なく絞っていました。
普通の将棋のようにたくさんの種類を使うのではなく、4種類くらいのコマで遊べるゲームにしていました。
ここから、Iくんらしいルールが入っていきます。
コマには、普通の将棋とは違う名前がついていました。
「兵」という文字も見えました。
動き方も、普通の将棋とは違っていました。
さらに面白かったのは、コマがパワーアップする「成り」のルールです。
決まった形に成るのではなく、攻撃できる力や、防御できる力など、いくつかのパターンの中から自分で選べるような仕組みを入れていました。
これを見たときに、「ああ、これはゲーム性が高くて面白そうだな」
と思いました。
ただ将棋に似せただけではありません。
将棋の形を借りながら、自分だけのルールを足していたのです。
遊ぶ人のことを考えたガイド機能
もうひとつ、すごいなと思ったことがありました。
駒をつかんだときに、どこへ進めるのかが分かるガイド機能を作っていたことです。
まったく新しい将棋風ゲームなので、遊ぶ人は最初、コマの動かし方が分かりません。
そこで、コマを選ぶと、動ける場所が画面で分かるようにしていました。
これは親切な機能です。
作る側の都合だけでなく、遊ぶ人が迷わないように考えている。
新しいゲームだからこそ、どう遊べばいいかを画面の中で伝える。
そのアイデアは、とてもいいなと思いました。
AIとやりとりしながら、作品が育っていった
Iくんは、そこからも細かな調整を重ねていきました。
最初は、コンピューターと対戦する仕組みまでは入っていませんでした。
でも、作っていくうちに、コンピューターと対戦できるようにしたり、ゲームの最初にレベルを選べるようにしたりと、どんどん要素が増えていきました。
2時間ほどの中で、よくここまで詰め込んだなと思うくらい、作品を完成に近づけていっていました。
特にIくんがすごかったのは、AIにお願いする回数がとても多かったことです。
あとでIくんが残してくれたAIとのやりとりの記録を見ても、短い言葉で、何度もピンポイントにお願いしていることが分かりました。
出てきたものを見て、必要なところを一つずつ直していく。
また試して、また直す。
そのサイクルがとても速かったのです。
AIに上手にお願いする力というのは、長く難しい文章を書くことだけではありません。
短く、端的に、今直したいところに絞って具体的に伝える。
その言葉の選び方や、お願いの仕方にも、Iくんの上手さが出ていたように思います。
もちろん、実際にはまだまだ試作品の段階です。
それでも、ぱっと見た印象では、かなりゲームらしく形になっていました。
何より、Iくんのアイデアがたくさん詰まっていました。
まだ試作品ではありましたが、Iくんの頭の中では、きっとまだ続きが動いていたのだと思います。
共通語は、AIに丸投げするためだけのものではない
今回のIくんの姿を見ていて感じたのは、AIとの付き合い方のうまさです。
「将棋」という共通語。
そして「風」という、オリジナリティ。
Iくんはその両方を、AIにとても分かりやすく伝えていました。
AIが提案してきたものの中にも、
「これは面白い」
と思ってIくんが採用した部分が、きっとあったと思います。
自分の考えだけで押し切るのではなく、AIの出してきたものも見ながら、よさそうなものは取り入れていく。
そこに、AIに作ってもらったというより、AIと一緒に作っている感じがありました。
Iくんの将棋風ゲームは、AIが作っただけのゲームではありません。
「将棋風」という言葉を手がかりにしながら、Iくん自身のアイデアを重ねていった、自分だけの作品になっていったのだと思います。
一方で、前回の記事に出てきたTくんも、ブラックジャックのあとに、新しい切り口のオリジナルトランプゲームに挑戦してくれました。
ところが今度は、AIへの伝え方ではなく、作品を動かすための技術的なところで壁にぶつかりました。
AIで作る時代になっても、やっぱりプログラミングやITの基礎は大事になる。
そのことを感じた場面について、次回は書いてみたいと思います。
6月にもAIプログラミング講座を開催します
今回と同じAIプログラミング講座を、6月にも2日間で開催します。
AIを使ったゲームづくりを体験してみたいお子さん、AIとの付き合い方を安心できる環境で学ばせたい保護者さんに向けた入口の講座です。
夏休みには、さらに深く取り組む4日間講座も予定しています。
6月講座にご興味のある方は、教室までお気軽にお問い合わせください。
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