いつもありがとうございます。
こどもプログラミング教室 すまいる・キッズのとどちゃんです。
ここ数日、AIプログラミング講座で見えてきたことを書いています。
1本目では、「ブラックジャック」という共通語を使うと、AIが一気に完成形を作ってくれるという話を書きました。
2本目では、Iくんが「将棋風」という言葉を足場にしながら、自分だけのルールを加えて作品を育てていった話を書きました。
今日は、もう一度Tくんの話に戻ります。
ブラックジャックを一度完成させたTくんは、そこで終わりませんでした。
今度は、ポーカー風のオリジナルトランプゲームを作り始めました。
ポーカー風だけど、自分のルールを入れたゲーム
Tくんが作ったのは、10枚のカードを使ったポーカー風のゲームでした。
自分で考えた役に点数をつけ、カードを交換しながら、最後にコンピューターと勝負する形です。
ただのポーカーではなく、Tくんなりのルールが入ったゲームでした。
Tくんは、あまり大きく感情を表に出すタイプではありません。
でも、うまくいったときには、少しニヤッと笑ってくれることがあります。
今回も、集中して画面に向かいながら、その小さな笑顔が何度も見えました。
ああ、楽しんでくれているんだなと…、とどちゃんもうれしくなってきました。
面白いなと思ったのは、作っている途中の工夫です。
普通のカードゲームなら、コンピューター側の手札は隠しておきます。
でもTくんは、ゲームの動きや判定を確認しやすいように、あえてコンピューター側の手札も見える状態で作っていました。
さらに、画面の中に役の点数も表示しながら進めていました。
完成形に近づける前に、まず調整しやすい形で作る。
これは、とても頭のいい作り方だなと思いました。
最後の発表で、
「点数が見えているけど、ゲームとしてはどうなの?」
と聞くと、Tくんは、
「まだ途中だから、これでいいんです」
と答えてくれました。
今は完成版ではなく、確認しやすくする段階だと、自分の中で分かっていたのだと思います。
「AIが作ったのに動かない」
そんなふうに作り進めていた途中で、Tくんが言いました。
「プログラムが動かない」
話を聞くと、1行目でエラーが出ているとのことでした。
今回の講座では、子どもたちが取り組みやすいように、p5.jsを使いました。
基本的には、決められた場所にコードを貼り付ければ動く形で進めていました。
ところが、AIと何度もやりとりしているうちに、AIの出力が少し変わっていました。
本来ほしかったのは、その決められた場所に貼るためのコードです。
でも、出てきたものは、画面全体を作るためのコードも一緒に入っている形になっていました。
そのまま貼っても動きません。
これは、AIのコードが全部だめという話ではありません。
どこに貼るためのコードなのかが違っていた。
そこが問題でした。
AIにもう一度、
「p5.jsで貼り付ける部分だけください」
とお願いすれば、直せる可能性があります。
でも、そのためには、まず
「これは今貼る場所が違う」
と気づく必要があります。
ここに、やはり基礎知識が必要になります。
Tくんは、これまで主にScratchを使ってきたお子さんです。
いきなり細かな仕組みまで理解するのは、もちろん簡単ではありません。
正直、ここは少し難しいところに入ったなと思いました。
こちらで直してしまうのは簡単です。
でも、ただ直すだけではもったいない。
そこで今回は、全部を分かってもらう必要はありませんでしたが、少しだけ一緒に確認することにしました。
プログラムには、大きな役割分担があります。
画面の土台になる部分。
見た目を整える部分。
動きを作る部分。
その違いを、ほんの少しだけ説明しました。
今回は、あえてAIが出してきたコードを、別の貼り付け場所に入れてみることにしました。
すると…動いたんです。!
その瞬間、Tくんが少し「おおっ」という顔をしました。
私も、内心ほっとしました。
コードそのものが全部間違っていたわけではない。
問題は、どこに貼るコードなのかだったのです。
AI時代に必要な、ざっくり見分ける力
今回のAIプログラミング講座では、最初から細かな仕組みをじっくり説明することは、あえてしませんでした。
とりあえず作って動かしてみる。
動きを見て、「こんなふうに直したい」とリクエストを送り、出来上がったものをもう一度動かしてみる。
このサイクルを、どれだけ早く回せるか。
そこが、AIを使ったプログラミングではとても大切だと思っています。
だから今回は、プログラムの細かい前提の話はいったん横に置いて、まずは「AIとやりとりしながら作る面白さ」を体感してもらうことを大切にしました。
ただ、実際に作り込んでいくと、今回のようなことも起こります。
「AIが作ったのに動かない」
そこで終わらせずに、
「なんでだろう?」と一緒に見ていく。
その時間も、AI時代のプログラミング学習では大切です。
Tくんにとっても、参加してくれた他の子たちにとっても、
「AIで作る」ことの次の段階を知る経験になったと思います。
正直に言うと、とどちゃん自身も、細かい文法をすべて暗記しているわけではありません。
でも、プログラムの大きな役割分担は分かっています。
細かい文法を全部覚えることよりも、まずは出てきたものを見て、
「これはどこに使うものなのか」
とざっくり見分けられること。
これからのAIプログラミングでは、この力がとても大切になると思っています。
AIがあるからこそ、基礎が支えになる
AIがあるから、プログラミングの基礎がいらなくなるわけではありません。
むしろAIと一緒に作るからこそ、出てきたものを見分ける力や、うまく動かないときに原因を探す力が大切になります。
コードを全部暗記する必要はありません。
でも、少しでも仕組みが見えていると、困ったときに戻ってくる場所ができます。
AIで作れる楽しさを知る。
でも、動かないときに「なぜだろう」と戻ってこられる場所も持っておく。
すまいる・キッズでは、その両方を大切にしていきたいと思っています。
6月にもAIプログラミング講座を開催します
今回と同じAIプログラミング講座を、6月にも2日間で開催します。
AIを使ったゲームづくりを体験してみたいお子さん、AIとの付き合い方を安心できる環境で学ばせたい保護者さんに向けた入口の講座です。
夏休みには、さらに深く取り組む4日間講座も予定しています。
6月講座にご興味のある方は、教室までお気軽にお問い合わせください。
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