今年2月に届かなかった1級へ
Aくんが目指していたのは、毎日パソコン入力コンクールの1級でした。
今年2月に、あと少しのところで届かなかった1級。
今度こそ、中学生レベルで1級を取る。
それが、Aくんにとって一番大きな目標だったのだと思います。
思っていた以上に高かった壁
ただ、今回の挑戦は簡単ではありませんでした。
小学生向けの文章から、中学生レベルの文章に変わると、内容が大きく変わります。
中学生新聞に記載のような時事を扱った記事が文書になります。
今回の文章は、地球温暖化についての内容でした。
普段あまり見ない漢字や言葉も出てきます。
数字や記号、括弧も出てきます。
これまでのように、ことわざを打つ、漢字変換をする、改行やスペースを入れる、というだけではありません。文章を読み取りながら、正確に入力していく必要があります。
最初はかなり面食らったのではないかと思います。
正直、私も少し難しいかもしれないと思っていました。
「こんなはずじゃない」からの追い込み
最初は思うように点数が出ませんでした。
本人の中にも、「こんなはずじゃない」という気持ちがあったのではないかと思います。
でも、Aくんはそこで止まりませんでした。
今月後半の追い込みは、本当に素晴らしかったです。
練習を重ねる中で、少しずつ中学生レベルの文章にも慣れ、入力の感覚をつかんでいきました。
直前には、1級レベルを連続で出せるところまで伸びてきました。
「何くそ」
そんな気持ちもあったのかもしれません。
うまくいかないからやめるのではなく、悔しさを力に変えて、最後の最後まで追い込んでいく。
その姿に、Aくんの強さを感じました。
速さだけでなく、指使いも整えてきた
実は数か月前に、Aくんのタイピングの指使いが少し崩れてきているなと感じる時期がありました。
学校や遊びの中で、速さを競うようなタイピングをしていると、どうしてもホームポジションが崩れてくることがあります。
手が少し浮いていたり、指の動きに無駄が出ていたり。
速く打てているように見えても、そのまま続けると、あとで伸びにくくなることもあります。
そのあたりを一度、Aくんにも伝えました。
正直、その時は少し不満そうな表情もありました。
でも、最終的にはホームポジションがきれいに整っていました。
速さだけで押し切るのではなく、正しいスタイルに戻して、そこからもう一度伸ばしていった。
そこも、私にとってはとても嬉しいポイントでした。
「先生、1級出た」
初めて1級レベルが出た時には、Aくんが
「先生、1級出た」
と教えてくれました。満面の笑顔…というわけではありません。
少し照れくさそうな、そっけないような表情でした。
年齢的にも、素直に嬉しさを顔いっぱいに出す感じではないのかもしれません。
でも、その一言の中に、Aくんなりの手応えとうれしさがにじんでいたように感じました。
最後には、
「今までで一番入力できた」と思えるくらい、自信を持って本番に向かっていました。
結果が出る前に、もう見えていた成長
もちろん、正式な結果が出るのは少し先です。
結果は最後まで分かりません。
でも、Aくんの表情を見ていると、本人の中にはしっかり手応えがあるように感じました。
後悔するような大きなミスさえなければ、きっとやり切れたのではないか。
そう思えるくらいの表情でした。
結果だけではなく、プロセスを大切にしたい
もちろん、目標にしてきた1級に届いていてほしい。
そう思っています。
でも、すまいる・キッズで大切にしたいのは、結果だけではありません。
結果は、その日の調子や問題の内容、周りの状況にも左右されます。
最後は基準に照らして判断されるものです。
けれど、そこに向かって頑張ったプロセスは、Aくん本人のものです。
最初に思うようにいかなかったこと。
「こんなはずじゃない」と感じたかもしれないこと。
それでもあきらめずに、最後の最後まで追い込んだこと。
指使いを整え直して、正しいスタイルでやり切ったこと。
本番直前には、これまでで一番入力できたと思えるところまで伸ばしたこと。
その事実は、結果に関係なく、Aくんの中に残る大切な宝物です。
これから先につながる力
くり返しになりますが、すまいる・キッズは、結果だけを見る教室ではありません。
子どもたちが、目標に向かってどう向き合ったのか。
うまくいかない時に、どう踏ん張ったのか。
悔しさを、どう次の力に変えたのか。
そのプロセスを大切に見ていきたいと思っています。
今回のAくんの挑戦には、その大切な学びがしっかり詰まっていました。
結果が出る前から、もう見えている成長があります。
Aくんが最後までやり切った時間は、きっとこれから先にもつながる力になると思います。
すまいる・キッズでは、プログラミングを通して、子どもたちの「できた」「考えた」「伝えられた」を大切にしています。
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