しんどい、めんどくさい」から目がキラキラに。

こどもの未来を創る

子どものやる気に必要だったもの

「しんどい……」

「めんどくさい……」

子どもがやる気をなくしている姿を見て、

「どう声をかけたらいいんだろう」

と悩んだことはありませんか?

実は、

子どもの「やる気がない」は、
本当にやりたくないとは限らないんです。

大切なのは、
無理にやる気を出させることではなく、

最初の一歩を踏み出せるように、
そっと背中を押してあげることなのかもしれません。

先日のレッスンは、

「しんどい……」

「めんどくさい……」

「学校でめちゃ勉強させられた!」

そんな言葉から始まりました。

机には向かっているけれど、なかなか始まらない。

ダラダラ、グダグダ。

正直、私の頭にも一瞬、

「今日はこのまま、できない理由を言って終わってしまうかな」

という予感がよぎりました。

このままでは進まない。

そこで、

「やる気を出そうよ!」

「せっかく来たんだから頑張ろう!」

そんな言葉をかけてみました。

でも、まったく動きませんでした。

「これだけやってみよう」

そこで方針転換です。

最初の一歩を踏み出すためのヒントを、いつもよりたくさん出すことにしました。

そして、

「これだけやってみようよ!」

と、やることをできるだけ小さくしました。

まずは、モーターを動かす簡単なプログラム。

すると、

モーターが少し動きました。

「動いた!」

その瞬間です。

さっきまでどんよりしていた目が、

少しキラリ。

「あ、ここからいけるかも」

そんな空気に変わりました。

小さな階段を一段ずつ

この日の課題は、金庫のプログラムです。

いきなり、

「金庫を完成させよう!」

ではなく、

できる限り小さなステップに分けました。

一つヒントを出す。

やってもらう。

できたら、次のヒントを出す。

でも、答えは全部教えません。

支えながらも、

最後は自分の足で一段ずつ登ってもらう。

それを繰り返しているうちに、

どんどん前のめりになってきました。

一つできる。

次もできる。

「あ、分かった!」

また一つできる。

少しずつ表情が変わっていきます。

さっきまで、

「しんどい」

「めんどくさい」

と言っていたRくんの目が、どんどんキラキラしてきました。

そして最後には、

見事に金庫のプログラムを完成!

さっきまでのグダグダはどこへ?

さらに面白かったのは、ここからです。

少し時間が余ったので、

「タイピングやってみる?」

と声をかけると、

今度は自分から積極的に取り組み始めました。

最近なかなか伸びなかった点数も、

なんと驚くような高得点!

うれしかったのでしょう。

そこからは、もう饒舌です(笑)。

楽しそうに、いろいろな話をしてくれます。

私は心の中で、

「最初のあのグダグダは、いったい何だったんだろう(笑)」

と思っていました。

「やる気がない」と決めつけない

この日のRくんを見ながら、改めて感じたことがあります。

子どもの「やる気がない」は、
本当にやりたくないとは限らない。

車も、止まっている状態から走り出すときには大きな力が必要です。

子どもも同じなのかもしれません。

最初の一歩が重い。

何から始めればいいのか分からない。

できる気がしない。

だから、動けない。

そんなときに必要なのは、

一歩目を小さくしてあげること。

少しヒントを出してあげること。

そして、自分の足で進み始めるまで、そっと背中を支えてあげること。

振り返ってみると

最初に、

「やる気を出そうよ!」

と言ってしまっていました。

でも、その言葉は、
Rくんの気持ちには十分寄り添えていなかったのだと思います。

「やりなさい」

「頑張りなさい」

「やる気を出しなさい」

そんな指示や命令の言葉は、

こういうときには、あまり良い結果を生まないことがあります。

分かっていても、

ついつい言ってしまうんですよね。

私もそうでした。

だからこそ、

子どもが大好きなプログラミングやロボット。

そして、

「できた!」

という達成感に火がつけば、

自然と「やってみよう」という気持ちは生まれてくるのだと思います。

子どものやる気を待つだけではなく、

やる気が動き出す最初のきっかけを作ることも、大人の大切な役割。

Rくんのキラキラした目を見ながら、

そんなことを改めて教えてもらったレッスンでした。


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