のんびりマイペースのかれ
いつも水曜日一番乗りで、かれは双子の兄弟と一緒にやってくる。
「とどちゃん!今日は何人!誰来るの!」と、かれは水曜日の仲間たちが大好き。
少し控えめなかれだが、教室ではいつもマイペース。
教室の仲間たちも、そんなかれを程よく放置し、かれのペースを尊重している。でも、そんなかれはみんなから愛されている。
かれが教室のメンバーになった最初のころ、
ぼくは60分のレッスン時間内に何か成果を出し、
自信をつけさせることがかれの成長につながると信じていた。
そんな考えはぼくの独りよがり、傲慢さでしかなかったと思う。
かれのゆっくりとしたペースに気づき、
そのリズムに合わせることが必要だと感じたとき、
かれの息遣いを理解したとき、ぼくも焦らず、
かれのペースに合わせて、一緒に進めるようになった。
かれは、自分の時間のなかで、ゆっくりでも、
休みながらでも、自分のペースで前に進んでいく。
そうすると、かれの笑顔が増えたように感じる。
その笑顔を見るたびに、かれから癒しをもらっている自分に気づく。
かれが自分のペースで進み、すこしづつ学ぶことで、いつかぐっと成長する時がくると信じている。
かれとの時間は、ぼくにとっても貴重な癒しと気づきの大切な時間です。
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