Rさんの卒業プレゼンテーション②|子どもの成長は完成品だけでは測れない

リキさんの卒業制作 こどもの未来を創る

教室日誌|作品の出来栄えよりも心に残った、そこに至るまでの歩み

前回の記事では、
Rくんの卒業プレゼンテーション当日のことを書きました。

多くを語るタイプではないRくんが、
自分で作ったものを自分の言葉で伝える姿に、
4年間の積み重ねを感じた発表の日でした。

そしてその発表を見ながら、
私があらためて感じたのは、
子どもの成長は完成した作品だけでは測れない、ということでした。

今回は、その卒業制作の過程の中で見えてきた
Rくんの成長について書いてみたいと思います。

こんにちは。
こどもプログラミング教室 すまいる・キッズのとどちゃんです。

完成した作品だけでは見えないもの

どうしても発表の場では、
「どんな作品ができたか」
に目が向きます。
もちろん、それはとても大切なことです。
でも、本当に大きな成長は、
完成するまでの時間の中にこそ表れることがあります。

Rくんの強みは、正確に積み重ねる力

Rくんは、もともとテキストを見ながら、
内容を正確にトレースすることがとても上手でした。
毎回のレッスンでも、しっかり集中して取り組み、
かなりよいペースで進んでいました。
時間をたっぷり余らせて終わることも多く、
新しいことをきちんと学び、吸収していく力を持っている子です。

これはRくんの大きな強みでした。
まじめに取り組み、
決めたことをしっかりやる。
そういう土台があったからこそ、
ここまで力を積み重ねてこられたのだと思います。

ゼロ(0)からイチ(1)を作る難しさ

でも、そこからもう一歩進んで、
自分がすでに持っている知識や技術を使って、
ゼロから何か新しいものを作るとなると、
また別の難しさがあります。

最初はどこがゴールなのかもはっきりしない。
何を目指せばいいのか迷う。
どうしたらもっとよくなるのかを考え続ける。
それは、教材通りに進める学びとは違う苦しさがあり、
大きなエネルギーも時間も必要になります。

今回の卒業制作には、
まさにそういう難しさがありました。

逃げずに向き合い、形にしていった時間

けれどRくんは、そうした難しさから逃げずに向き合いました。
昨年の夏のロボット競技会でも、
自分の目指すところを決めて、
しっかり時間をかけてやりきっていました。
あの時も、妥協せず、
うまくいかなくても黙々と頑張り続ける姿が印象に残っています。

そして今回の卒業制作でも、
数か月をかけて作品を完成させました。

検定や受験と重なった中での挑戦

途中には、プログラミング能力検定の準備もあり、
さらに高校受験も重なっていました。
卒業制作だけに集中できる時期ばかりではなかったと思います。

それでも、その時々でやるべきこととしっかり向き合いながら、
少しずつ積み重ねて、最後まで形にしていきました。

しかも受験では、見事に甲専に合格。
そうした大切な時期を乗り越えながら、
卒業制作にも向き合い、最後までやりきったことに、
あらためて大きな価値を感じています。

プレゼンの言葉に表れていた実感

今回とてもよかったのは、
Rくん自身がプレゼンテーションの中で、
その過程について自分の言葉で話してくれていたことです。

ゼロから作るのは大変だったこと。
最初はどこがゴールなのかわからず、苦しかったこと。
それでも少しずつ良くなっていき、
少しずつ形になっていくことに、
手応えや実感を持てたこと。

そのことを、自分の言葉で伝えてくれました。

ふだん多くを語るタイプではないRくんだからこそ、
その言葉には重みがありました。
ただ作品が完成した、というだけではなく、
作っていく過程そのものが、
自分の中で確かな糧になっていたのだと思います。

本番直前の助言を受け止めたこと

さらに今回、私がとても印象に残ったことがもうひとつあります。

Rくんととても仲のよかったAくんが、
プレゼン当日のリハーサルでアドバイスをしてくれたそうです。
そしてRくんは、そのアドバイスを受けて、
本番直前のタイミングで内容に取り入れることをやりきりました。

本番前の修正は、かなり勇気がいります。
うまくいくかどうか、ドキドキもあったと思います。
正直、少しリスキーでもあります。

それでも、よりよくするために人の言葉を受け止め、
最後の最後まで挑戦したこと。
そして実際にそれをやりきったこと。
その姿を見て、本当に力がついてきたのだなと感じました。
そして、二人の友情の確かさを感じました。

子どもの成長は完成品だけでは測れない

子どもの成長は、
完成した作品の出来栄えだけでは測れないと思います。

迷いながら考えたこと。
思うように進まない中でも、少しずつ前に進んだこと。
時間をかけて形にしていったこと。
人のアドバイスを受け止めて、よりよくしようとしたこと。
そして、自分の感じたことを自分の言葉で伝えられたこと。

そうした一つひとつの中に、
目には見えにくいけれど、
とても大切な成長が詰まっています。

今回のRくんの卒業制作と卒業プレゼンテーションは、
まさにそのことをあらためて感じさせてくれるものでした。

次回は4年間の歩みを振り返って

完成した作品はもちろん素晴らしいです。
でも、それ以上に心に残ったのは、
そこに至るまでの時間そのものです。

次回は、そんなRくんの4年間をあらためて振り返りながら、
多くを語らない中にあった人柄や、
お母さまとのやり取りの中で感じたこと、
そしてこれから先につながっていく成長について書いてみたいと思います。

とどちゃん(西尾茂和)の写真

その子の持つ得意を見つけ、磨き、伸ばす、安心して学べる教室

西尾茂和(とどちゃん)

こどもプログラミング教室 すまいる・キッズ 代表・メインインストラクター

  • 日本褒め言葉カード協会 藤井寺支部長
  • 褒め言葉トランプマスターインストラクター
  • IT業界20年以上

教室の方針 「いいところを見つけて、ほめて伸ばす」 小さな「できた!」を積み重ねて、自信と自立につなげます。

高校時代にプログラミングの面白さに出会い、大学卒業後はシステム開発やソフトウェア分野など、IT業界で20年以上の経験を重ねてきました。 技術スタッフとして顧客向けプレゼンテーションを年間100回以上担当し、「難しいことを、わかりやすく伝える力」を磨いてきました。

2012年にパソコン教室 スマイル・カフェを開業し、2015年にこどもプログラミング教室 すまいる・キッズをスタート。 こども向けプログラミング教育がまだ一般的でなかった頃から取り組み、これまでに累計約200名のお子さんの学びと成長に関わってきました。

子どものころのぼく自身は、とても繊細で、叱られている声を聞くだけでもドキドキしてしまうタイプでした。
だからこそ今は、安心できる関わりの中でこそ、人は力を発揮できると信じています。
教室では、褒める・認める・寄り添うことを大切にしながら、子どもたちが 「できた!」「もっとやりたい!」を重ねられる場づくりを続けています。

※「うちの子に合うかな?」「自信があまりないけど大丈夫かな?」という方も大歓迎です。 まずは体験で、教室の雰囲気を見に来てください。

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