勇気のいる言葉
喜多川泰さんの著書の中にあった言葉です。読み進めていると、ある医師の言葉として「信頼して待つ、信頼して見守る、結果を期待しない」という節が出てきました。
『また、必ず会おうと誰もが言った』というタイトルの書籍です。ちょっとしたトラブルが重なり、残金3,000円と少しで東京から熊本まで帰らなければならなくなった高校生が多くの人に出会い、助けられ、別れ、その中で人生に大切なことを教えられ、成長しながら熊本まで帰る物語です。その旅の途中で出会った医師の言葉です。
私も子ども向けのプログラミング教室を運営しています。できるだけ、この言葉のように「信頼して待つ」「信頼して見守る」「結果を期待しない」という姿勢を実践したいと思っています。しかし、実際に子どもを目の前にすると、これは非常に勇気のいることだと感じます。
保護者様から信頼されて、お子さんを預かり、何かしらの形で大人への成長に寄与する影響を与える仕事をして対価をいただいています。子どもたちと向き合う中で、この子がこんな風にいいところを伸ばし、こんな風に育ってくれたらというイメージもあります。
様々な局面で、いろいろなことを言葉として伝えます。子どもによってアプローチの仕方が変わりますが、直接的に「これはこうだよ!」と伝えることもありますし、湾曲的な伝え方をすることも、子どもが自分で気づいてくれるまで我慢して待つこともあります。
自ら気づき自分の力で道を開いて進んでくれた方が良いのでできるだけそうしたいですが、うまくいかなくて、自信をなくし、それに伴ってやる気もなくし、自分にはできないと自分を否定することにつながると、すべての事が楽しくなってしまいます。
教室のレッスンの中で、性格も年齢も能力も違いますが、決まっているのはレッスンの時間です。
もっと時間をかければ成果がでるのになぁと思っても一定時間の中で進める必要のあることもでてきます。
現在、私がこの環境でできることは、子どもたち一人一人の個性を生かし、それぞれに合ったゴールを設定し対応することです。また、直接的な「あれしなさい」「これしなさい」といった指示命令を避け、肯定的な言葉を紡ぎながら、子どもたちが自ら気づいて自分のゴールに向かって進むことができるよう支援します。そして、他の子との比較をせず、各々のペースで成長できるようにすることです。
私たちの教室では、保護者の期待に応えつつ、お子さんがそれぞれのペースで学び、成長できる環境を大切にしています。喜多川泰さんの言葉にあるように、「信頼して待つ」「信頼して見守る」「結果を期待しない」ことが、子どもたちが自らの力で成長するための鍵です。この姿勢は、教室に集まるすべての保護者さんやお子さんにとって、安心して学び続けることができる基盤を作ります。
私たちは、一人ひとりの子どもが自分自身の道を開き、自立して問題解決できるよう支援することを心がけています。そのためには、肯定的な言葉を紡ぎながら、直接的な指示よりも自発的な気づきを促す方法を取り入れています。
私たちの教室は、子どもたちが自分のペースで学び、自己成長の旅を続けるための場所でありたいと考えています。その旅に同行する保護者の皆様には、この教育哲学を共有し、一緒に子どもたちの成長を見守っていただきたいと願っています。
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