「鈴と小鳥と私と」より みんなちがって、みんないい
『みんな違って、みんないい』
当教室に通っていただいている会員様が出展されている書道展に、金子みすゞの詩の「鈴と小鳥と私」の一節を題材にした作品を出されていました。
この詩のくくりの言葉 書のことには造詣もない悪筆極まりない私が言うのも恐縮ですが、柔らかく優しく温かい文字で表現された「みんなちがって、みんないい」という言葉が心に染み入りました。大変感動しました。
人は手を手を広げても、鳥と同じように飛べない
鳥は人と同じように地面を速く走ることはできない
鈴のような奇麗な音色で鳴ることはできないけども、たくさんの唄は知っている。
お互いにできないことを補い合いながら、それぞれが輝くことができると教えてくれます。
それぞれに得意があり、個性があり、その個性を伸ばすためには、他の人の個性の良いところを見つけて尊敬し、認めて、言葉にして褒めてあげることが大切だと感じました。
「誰もが生まれただけで素晴らしい! ただそれだけで100点満点」と思います。
そう思っていると、人にやさしくなれると思います。
お子さんの95点のテストの結果を見て、「なんであと5点取れなかったの!」と言う前に、その95点を達成したそこへ至る頑張りを見つけて褒め称えるべきですね。
朝のお出かけの準備がゆっくりな人に「早くしなさい」といっていませんか?
その人が毎朝起きて一緒にいてくれることに感謝して、ゆっくりと準備している様子を楽しんで見守ってあげてください。
明石家さんまさんがお子さんに「生きているだけで丸儲け」を縮めて「いまる」という名前を付けたことは有名ですね。彼の哲学を表していますね。それは、ただ存在すること自体が価値があるという美しいメッセージです。
「みんなちがって、みんないい」とても素敵な言葉ですね。
以下にこの詩の全文を載せておきますね。
『私と小鳥と鈴と』
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
金子みすゞの詩・出典=『金子みすゞ童謡全集』(JULA出版局)
コメントをお書きください